マルミさんとの平々凡々な日常

小柄でちょいぽちゃ男子(もうすぐアラサー)な「マルミさん」との同棲日記。マルミさん、たまにはいいこと言うんです。

忘れられない人

特別お題「おもいでのケータイ」

 

「忘れられない人」って、いますか?

 

わたしは高校の時に片思いをした同級生のことが、もうずっと忘れられません。勿論、マルミさんとは別人です。

 

高校の3年間、ずーっと好きでした。

でも、2年生のはじめに、彼が学年でもトップを争う可愛さと誰もが認めていた女の子と仲良く歩いている姿を偶然見かけて。

あっ、、って思った次の瞬間に、わたしは「彼女には果たせない位置で彼の中に入り込もう」と。そう思ったのです。

 

幸か不幸か、彼とは3年間ずっと同じクラスでした。

 

1年生のとき、クラスの雰囲気が完全に恋愛モードで、同じくクラスメイトに恋をする友達と励まし合って(?)、人生でも一番と思えるほどアタックしました。柄にもなく毎日メールを送って、彼の趣味だったロックを聴いて、なんとか話を合わせようとした。告白とか出来なかったけど、部活上がりの彼を待ってバレンタインにチョコをあげたこともありました。どんなまぐれだったのか分からないけど、ホワイトデーのお返しも貰いました。

 

でも、現実は甘くなかった。

 

2年生の春だった。そのとき友達と食べていたたこ焼きの味もわからなくなるほどに、その光景はショックだった。

わたしじゃ到底勝てない。お似合いだ。ぜんぶわたしの勘違いだった。

そう思いました。

 

その瞬間、わたしはずっと欲しかった「彼女」という地位を得るのを諦めました。そのかわり、徹底的に「友達」になる。それを心に決めました。

 

それから私は、まずメールの仕方を変えました。頻度を減らした。絵文字も減らした。女友達に送るのと同じトーンで、あくまで自然に、「私は友達だと思ってるんだよ」っていうのをアピールするように。

 

勿論辛かったです。恋に破れて泣いたのはあの時が一番だったかも。

でも私は自分の選択が間違っていないと思ってその姿勢を崩しませんでした。何より、彼に話しかけてもらえなくなることが一番辛かったから。

 

それから友達として接するようになって、学校行事とか受験とかいろんなことを程よく近い距離で経験して。

彼の中でもわたしの立ち位置が「友達」として高まってるのを感じました。クラスの女子たちに、「一番仲良いよね」って敢えて言われるレベルまで。

 

けれど、学生時代とは限りがあるものです。高校生活が終わるとき、わたしは運良く東京の大学に合格し、彼は関西の大学に。私にはなんの拘束力もないことはわかっていたけど、それでも何かしら、彼を思い続けた3年間の気持ちを伝えたくて、愛の告白なんて思い切ったことのできないわたしは彼に1通のメールを打ちました。

 

3年間、同じクラスだったね。ずっと一緒で良かった。お世話になって、ありがとう。と。

 

返しづらいよなあ、そんなことを思って変な緊張と後悔を感じながら自分の部屋で悶々としていたら、間も無く。

 

「俺も、お前と3年間一緒で良かった」

 

大学に入って、ケータイも変えたけど、使えないケータイを大事に保管して、時折‘保護’したそのメールを見ながら、元気付けられていました。

 

3年前の同窓会で会ったっきり、彼には会っていません。同窓会は、楽しかった。

今でもときどきあの頃の気持ちを思い出して、会いたくなることもあるけど、あの思い出は、なんだかこのまま大切にしたい。そう思います。

 

一世一代の大勝負に出たあのときも、友達になろうと決意したあのときも、欲しいと思った以上の言葉をもらったあのときも、着うたはずっと、彼からのメール受信だけ、Crystal Kの『恋に落ちたら』で。なんで早く鳴らないのかと思いながら、もう鳴らなくていいと思い続けた。

 

3年間、片時も離れずわたしの青春を見守ってくれた、白くて分厚くて重い、二つ折りのガラケー

au のW51H(調べたわ笑)。

 

あー!懐かしいー!!!o(^▽^)o

 

 

 

 

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